まだ思索段階の記事で申し訳ないが

人間が人間らしくある為に重要な要素とは調和であると感じる。
仏法の十界論で説かれる『人間界』。大聖人は観心本尊抄で「平らかなるは人」と仰せである。この平らかというのは均衡が取れている状態、つまり調和状態のことを指すのだろう。また、御書に何度も用いられている「煩悩即菩提」とは、欲望を滅し灰塵させるのではなく、それを糧にして菩提心に昇華させることである。食欲や他の欲望のコントロール等々。欲望が剥き出しの社会において、日蓮仏法では、己自身を律して欲望をコントロールする人生というのが求められている。

世間には『大食い』と言われるような人達が存在し、それを各メディアが面白おかしく紹介し讃嘆するような傾向にある。また、最新のある医療研究では、小腸の内壁を人工膜で覆い、栄養素の消化吸収を妨げるという研究も進められているという。実現すれば幾ら食べても太らない『夢の治療』ということになるらしい。しかし、果たしてこれが人間らしい状態と言えるのだろうか。人間の目指す方向であろうか。強い違和感を覚えるのである。自分の食欲をコントロールことが出来ずに肥満になり病気になっている人も問題ではあるが、だからといって肉体・消化器官に手を加えて制御しようとするのは傲慢な発想ではないだろうか。

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