池田名誉会長と教学部代表による法華経をテーマにした対談集である。昔から私の愛読書であり、全巻を何度も読み直した。難解な法華経の入門書としては良く出来ている。創価学会員なら、しっかりと全巻通読すべきであろう。創価会員以外でも、宗派に関わらず読んで欲しい良書である。

なお、創価の歴史や池田名誉会長を賞賛し、宗門を批判してる内容は触れないでおく。読み飛ばしても問題ない。

宗門や他宗でも、このような平易な言葉で法華経を語る機会をどんどん広げて行って欲しい。様々な対談を期待したい。法華経が我々の日常から遠いものでは無く、日常そのものであると感じるようになることが重要である。

法華経が、一庶民である我々の為に説かれたもの、という視点が大事なのだ。我々の為の経典なのだ。あの難解な法華経の話は全て我々の己心の話なのだ。「然れば八万四千の法蔵は我身一人の日記文書なり。」(総勘文抄)との仰せの通りである。この視点から展開される対談や講義こそ、見る価値のある内容だろう。

教学的には、御義口伝、大石寺の日寛教学がベースである。

ちなみに、私が持っているのは2000年前後の出版である。最近の創価は、過去に出版された書籍を片っ端から改変しているが、まさかこれも現行版は改変されているのだろうか。そうでないことを切に願う。


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